油田

1: 2019/10/12(土) 01:31:14.009 ID:9oaA7cS90

男「着いたぞ」

友「サンキュー」

男「なぁ、結構な距離乗せてやったんだし、ガソリン代払ってくれよ」

男「会社もマイカー通勤であんま手当て出ないし、ガソリン代が死活問題なんだよ」

友「んなもん払うわけねーだろ」

男「な……!」

友「勘違いすんなって。ガソリン代よりもっといいもん払ってやるから」

男「なんだよそれ」

友「油田だよ」


2: 2019/10/12(土) 01:33:05.810 ID:XDAYvwaO0

原油で車走るの


3: 2019/10/12(土) 01:33:09.746 ID:xBh6VC0c0

友「おーい油田(あぶらだ)ー!!」
油田(あぶらだ)「ウッス」
友「こいつを好きにしていいぞ」


4: 2019/10/12(土) 01:33:24.571 ID:bbfjGD/G0

最後がチンポなら評価したのに…
これじゃあクソスレだよ


5: 2019/10/12(土) 01:35:07.412 ID:9oaA7cS90

~油田~

男「……」



友『油田で原油掘ってガソリン作りまくればガソリン代に困らないだろ?』



男「――といわれて油田をもらったはいいが、どうすりゃいいんだ」

男「とりあえずスコップで掘ってみるか」ザクッザクッ

男「ダメだ……なんも出てこない」

男「もう疲れたぁ……油田なんかもらわなきゃよかった……」ガクッ


6: 2019/10/12(土) 01:38:24.419 ID:9oaA7cS90

褐色娘「おーい!」

男「ん?」

褐色娘「遅れてすまなかった」

男「……君は?」

褐色娘「あたし油田の民、よろしくな」

男「油田の民……?」

褐色娘「ここで原油採掘したい人が現れたら、お手伝いするのがあたしの役目だ」

男「なんだ、ちゃんと君みたいな人がいたのか。こちらこそよろしく」


7: 2019/10/12(土) 01:41:37.471 ID:9oaA7cS90

褐色娘「ところで、石油ってなにか知ってるか?」

男「地下に眠ってる資源ってことぐらいは分かるけど……」

褐色娘「そう、石油は地下に埋まっている」

褐色娘「大昔の生き物の化石からできたっていう説が有力だ」

男「ああそういえば、化石燃料だなんていうもんね」

褐色娘「だけど、温泉みたいに液体のまま埋まってるってわけじゃないんだ」

男「え、そうなの?」

褐色娘「実際には細かい穴や割れ目のある砂岩や石灰岩の隙間に染み込んで埋まってるんだ」

男「へぇ~、いわばスポンジに染み込んだ水みたいな状態なのか」


8: 2019/10/12(土) 01:42:15.105 ID:npi6Xb0Xr

なにこれ


9: 2019/10/12(土) 01:42:50.795 ID:hYiKA7620

なんか勉強になるスレの予感


10: 2019/10/12(土) 01:44:04.859 ID:9oaA7cS90

男「だいたいどのくらい掘れば出てくるもんなの?」

褐色娘「ざっと地下数千メートルだ」

男「えぇー!? そんなに深いのかい!?」

褐色娘「深いんだ」

男「んなもんスコップで掘れるわけがなかった……」

褐色娘「安心しろ。あっちにちゃんと機械を用意してあるから」

男「よかったぁ……」


11: 2019/10/12(土) 01:44:56.339 ID:sbKDQBdF0

これ実話だからな


12: 2019/10/12(土) 01:47:20.970 ID:9oaA7cS90

褐色娘「本来ならどこに石油があるかしっかり地面を調べてから掘るわけだが」

褐色娘「ここは石油豊富だから、だいたいどこ掘っても大丈夫だ。安心していい」

男「そりゃありがたい」

褐色娘「掘るのはあの掘削リグという機械で行う」

男「おお~、大きい。中東関連のニュースでたまに見かけるよ」

褐色娘「さ、掘ってくぞ」

男「うん!」


13: 2019/10/12(土) 01:49:10.059 ID:9oaA7cS90

ギュルルルルルルル…

褐色娘「掘るのはビットっていう歯のついたドリルだ」

褐色娘「かといって、どんどん掘っていったら穴が崩れることもあるから」

褐色娘「少し掘ったらケーシングと呼ばれる鋼鉄パイプを入れて周囲を固める」

褐色娘「そしてまた掘っていく。これを繰り返すんだ」

男「大変な作業だな……」


14: 2019/10/12(土) 01:49:52.250 ID:AxuMH95Jx

小学館科学まんがみたいな展開


15: 2019/10/12(土) 01:51:15.173 ID:9oaA7cS90

ギュルルルルルルル…

褐色娘「お前もやってみるか?」

男「やるやる!」

ブーブー…

男「! ……ってアプリからの通知か」

男「作業に集中したいから、スマホ預かっててもらえる?」

褐色娘「この四角いのか? 分かった」


16: 2019/10/12(土) 01:54:28.400 ID:9oaA7cS90

ブシュゥゥゥゥゥ…

褐色娘「石油が出てきたぞ!」

男「やった!」

褐色娘「だけど、こうやって自然に噴き出した分を回収するだけじゃ、地下に石油が残ってしまう」

男「採り切れないのか」

褐色娘「だから、いくつか掘った穴の中から圧入井戸ってのを決めて」

褐色娘「圧入井戸に蒸気や天然ガスを入れ、その圧力で生産井戸に石油を送り込むこともする」

褐色娘「これを二次回収というんだ」

男「へぇ~」


17: 2019/10/12(土) 01:57:01.100 ID:npi6Xb0Xr

石油王やん


18: 2019/10/12(土) 01:57:36.110 ID:9oaA7cS90

褐色娘「さて、石油を掘り出したわけだが、もちろんこのままじゃ使えない。精製しなきゃならない」

褐色娘「まずは泥や砂などの不純物を取り除き、原油、天然ガス、塩水に分ける」

褐色娘「これが原油だ」ドロ…

男「おお~、真っ黒だ」

褐色娘「そしたら蒸留という作業を行う」

男「蒸留……昔理科でやったなぁ」

男「水とエタノールが混ざった液体を熱すると、エタノールだけ先に気体になるから」

男「あとはそれを冷やせばエタノールだけ取り出せる……みたいなやつだよね」

褐色娘「そう、それだ」


19: 2019/10/12(土) 02:01:06.726 ID:9oaA7cS90

褐色娘「原油を温めてくと、沸点の低い順に蒸発してくから、それを取り出して冷やして製品化するんだ」

褐色娘「まずはLPガス、次にガソリン、ナフサ、灯油、軽油……という具合に」

褐色娘「で、最後に残るのがアスファルトってわけだ」

男「アスファルトが石油ってのは知ってたけど、そうやって作ってたんだなぁ」

男「あと……ナフサってなに? 北米自由貿易協定じゃないよね?」

褐色娘「ナフサは粗製ガソリンとも呼ばれ、多くの石油化学製品の原料になるものだ」

褐色娘「最終的にはプラスチックや合成繊維、合成ゴム、洗剤や溶剤になってく」

男「うおお、メチャクチャ重要じゃないか」


20: 2019/10/12(土) 02:03:21.832 ID:9oaA7cS90

褐色娘「とまあ、そんなこんなでガソリンが出来上がった」

男「おお~」

褐色娘「どうする? さっそくお前のクルマに入れてみるか?」

男「あ、入れたい入れたい!」

褐色娘「十分扱いに気をつけろよ」

男「うん、分かってる」


21: 2019/10/12(土) 02:07:23.703 ID:9oaA7cS90

男「じゃ、エンジンをかけてみよう」

キュルルル…

ブロロロロロ…

男「おお、走った!」

褐色娘「やったな」

男「自分の油田で採れたガソリンで、油田をドライブするのはまた格別だ!」

ブロロロロロロロロロ…


22: 2019/10/12(土) 02:10:00.676 ID:Vm6gIRaz0

ここゼミで習ったとこだ!


23: 2019/10/12(土) 02:12:29.184 ID:9oaA7cS90

その後も石油採掘は順調に進み……

男「……そういえば、君は油田の民なわけだけど、こうやって俺が油を採っちゃっていいわけ?」

褐色娘「今、この油田の所有者はお前であってあたしじゃない」

褐色娘「あたしはこの油田を掘りたい人をサポートするのが使命だから、なんの問題もないぞ」

男「それを聞いて安心したよ」

男「君のおかげで油田の持ち腐れにならずに済んだよ! 本当にありがとう!」

褐色娘「こちらこそ油田を使ってくれてありがとう」ニコッ

男「ハハ、採掘してる姿もいいけど笑顔も可愛いね」

褐色娘「か、からかうな」


24: 2019/10/12(土) 02:15:28.592 ID:9oaA7cS90

商人「あのぉ~」

男「はい、なんでしょう?」

商人「最近こちらで、よく石油を掘られてますよね」

男「ええ、もう楽しくて楽しくて! 最近は一人で採掘することもできるようになったんです!」

商人「掘り出した原油はどうされていますか?」

男「いや、特に……とりあえず貯蔵してますけど」

商人「でしたら是非、それで商売いたしませんか?」

男「!」


25: 2019/10/12(土) 02:16:39.990 ID:npi6Xb0Xr

これは…


26: 2019/10/12(土) 02:18:19.149 ID:9oaA7cS90

男「……って話が来たんだ。どうしようか? なんか怪しい気もするし……」

褐色娘「別にいいんじゃないか?」

褐色娘「あれだけの量、お前一人じゃ使いきれないだろ」

褐色娘「あたしとしてもせっかくの石油、色んな人に使ってもらいたいしな」

男「たしかに……」

男「よし、騙されて元々だ。あの商人の話に乗ってみるか!」


27: 2019/10/12(土) 02:22:26.303 ID:9oaA7cS90

ゴォォォォォォォ…



商人「あのタンカーで世界中に原油を運びます」

男「へぇ~」

商人「運ばれた原油は燃料となったり、さまざまな石油製品に生まれ変わっていくわけです」

男「俺達が掘った原油が、世界中で役に立つといいな!」

褐色娘「ああ」


28: 2019/10/12(土) 02:26:22.577 ID:9oaA7cS90

やがて――

褐色娘「あたしらが掘り出した原油が世界中で使われるようになったな」

男「ああ、おかげで俺は大儲け。“世界のエネルギー王”と呼ばれるまでになった」

男「この油田にはまだまだ石油が埋蔵してるし、今日もはりきって掘っていくか!」

褐色娘「お前もすっかり油田の民になったな」

男「この油田は今や第二の故郷だよ!」


29: 2019/10/12(土) 02:29:35.691 ID:9oaA7cS90

褐色娘「あ、そうだ。忘れてた」

男「?」

褐色娘「これ返す」

男「ああ……スマホか。俺もすっかり忘れてた」

男「……ん!?」

男(なんでこんなにメールやら着信が入ってんだ……!?)

男「あーっ!!!」


30: 2019/10/12(土) 02:31:12.228 ID:9oaA7cS90

―会社―

課長「こんなにも長い間無断欠勤して! 一体何をしていたんだね!?」

男「すいません、油売ってました!」







おわり


31: 2019/10/12(土) 02:34:41.620 ID:npi6Xb0Xr

うまいな乙


32: 2019/10/12(土) 02:41:08.750 ID:AK0YRe8t0

オチでクスっとなった乙



引用元:http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1570811474/